毎年十月は西研タヒチMGツアー。
今年は、魚屋さんと、F工場長のところの名取一彰くんの合計四人だった。

今年はデジカメでタヒチの風景を撮ってやろうと思って、だいぶデジカメを研究した。

私が初めてデジカメを買ったのは四年ほど前のカシオのQV-10が出たときで、この時はマヒマヒさんから一方的に[タヒチに行くんだったら、これでタヒチを撮ってきてください]と言われ、しぶしぶ十枚ほど撮ったと思うが、どうしても気分的に乗らなかったので、その後僕の小型マシンを人に譲るときに、一緒に付けてあげてしまった。

二年ほど前、またもや、画像をやらないと腕が伸びないと思って、キャノンの A5を買ってみた。それを秋の倉吉MGに持っていって、昼休みに全員の記念写真を撮ろうとしたら、ボタンを押して、シャッターが落ちるまでに4-5秒かかる。
これはカメラじゃない!--と思って、息子に渡してしまった。

そして今年、三度目の正直。
いよいよデジカメも成熟してきて、今回は、奥飛騨のカメラの上さんの助言も 得られ、[デジカメエクスプレス]誌や、FPHOTOの発言なども参考にして、三洋 の150という新型がシャッター間隔が短いらしいので、よほどそれに決めるつ もりでいたが、九月になって、急に富士からも1700ズームというコンパクト三倍ズーム機が出て、そっちのほうも捨て難い。

シャッター間隔にするか、三倍ズームにするか、両天秤にかけて考えてみたら、 自分は今まで、カメラでもはたまた八ミリでもズームを愛用してきていることに気が付いた。

例えば、これまた偶然富士フィルム製だが、昔フィルム式八ミリ時代に[シン グル8]というのがあって、その発想の流れをくむビデオ八ミリで[シンプル8] というのが出た。
[D]の字の格好をした、弁当箱のような変わったデザインで、何しろ押すだけの シンプル機。一度は買ったが、翌年広角/アップ二段切り替え 式の上級機が出たので、即買いかえた。

パラオにこの二段切り替えシンプル8を持っていって、アップの方が非常に画像が良かった思い出がある。---そういう事を思い出したので、動画が撮れる とかいう
三洋のほうはさておいて、やはり三倍ズームのコンパクトとしては世界 的な新製品である1700Zの方を6.9万円で買ってしまった。

 さてこれをMGの会場で試写し、続いてタヒチに持っていってみると、これが なかなか撮りやすい。
特に、こだわって買ったズームは、わずか三倍(ソニーのデジタルビデオのほ うは10倍)にもかかわらず、これがなかなか有効。

ボラボラ空港に降りて、ホテルボラボラに向かうスピードボートの中から、バイタペの港と、後ろのパヒア山(600m)を撮るのに、ズームがなかったら悲劇だろう。

一番近寄せると大きすぎるし、広角にすると小さすぎる。その中間のあたりをズームアップ/ダウンして、ちょうど良いところでシャッターを切る。
自分は[ズーム]で何をしているのかというと、[トリミング]をしていることに気が付いた。そういえば、私はトリミングにうるさい。

 さて、タヒチで約100枚(全体で32メガで、330枚とれる設定にした) 撮って、帰国して、わが家のソニー29型TVに写してみると、その色鮮やかなこと!
タヒチの海の色は16色とも24色とも言われ、印刷では出せないと考えられ ているが、それがこの1700とソニートリニトロンとの組み合わせだと、あの青が、目の前に再現される。すごい!!

 しかも、このカメラには、写真の取り方の基本的なアドバイスとして、マンダ ラのような3X3のグリッドが付いている。
風景を撮るときは、この3X3のところに例えば水平線がくるように撮れば、自動的に良い写真、良い構図が撮れるというものだ。これを多用した。
このやりかたで撮れば、自分でも、あの上さん流の名写真が撮れる。

 そういうことで、この1700Zで撮ったタヒチの100枚は、シャッター間 隔もキャノンA5と違ってまあまあだし、我ながら大いに満足の行くものが多く 撮れた。つまり、ロスが少なく、的中率が高かった。(^^)

では、今年の年賀状は、この中から行こうと、かんたんな[入れるだけ]と いうデジカメ
プリンターを買おうと思い、今度は、そっちの研究をした。
僕のニーズには、エプソンの[プリントン]がバッチリだったが、残念ながら、こっちのほうも今まさに、技術革新、技術競争の真っただ中にある。
カメラが画素数の大競争をやったように、デジカメプリンターのほうも、画素 数(dpi)の大競争。
そこで買おうかと思ったプリントンも、技術的には1-2年前(一世代前)のレベル。

そうすると、買うなら[プリントン2]しかない。ところがプリントン2は、 いつ出るのか全く分からない。正月に間に合わない。---と悩んでいるところ にJOKERさんが登場し、[いやここは、画質最重視で、自分も会社で使って いる松下の昇華型はがきプリンターにしなさいよ]と言われ、この松下のもこの 九月に新型が出たばかりだったので、それにした。現在プリント中。
画質は良いが、スピードが遅い。一枚に二分はかかる。おまけに金もかかる。 しかし
今回はこれでいいと思っている。
いずれ月がたてば、エプソンの[プリントン2]も出るだろう。

ということで、1700Zは良い買い物をした。スタイル的にはCAMEDIA 2020Zも大好きだが、1700もここまで写れば、小さいし、軽いし、これでも 良い。デジタルビデオ6ミリの方はソニーのPC-7(第一世代機)、今や少々 重いが、画質的には満足している。

 松下の昇華型のほうも、本来は、デジタルカメラの時代が来た、DPEはわが 家で自力で、を実現しようと思って買ったのだが、まだ目前の年賀状に追われて、 本来の使い方(写真をスマートメディアからこの松下だけを通して、パソコンを 通さないでプリントする)をゆったりやっているだけの暇がない。
いずれ年賀状の大量プリントが終わったら、本来の[デジカメ→昇華型]のホ ームDPEに移りたいと考え中である。

なお、印画紙については、超画質のコート専用紙を使うのも一案だが、なんと、官製はがきのままでも、官製はがき用のインクで印刷する方法があり、かなりの 画質でプリント出来る。経済性のほうからは、その中間の標準紙が良いだろう。
そのうち、シール紙や、カレンダー、組み写真にも手を拡げたいと思っている。
(なお、印画紙は、近くの大型店で一割引、秋葉原では二割引であった。)

(KK西研究所・所長 西 順一郎)