初めはそのつもりではなかった
毎月20日は『デジキャパ』(学研)の発売日。いつも心待ちにしている一冊である。その11月号は10/20に買っていたが、特に心を動かされることもなく、普通に読み飛ばしていた。
ところが、続いて11月初めに買った『特選街』の12月号でも同様なコンパクトデジカメの大特集。それを克明に読むと、キャノン・パワーショットのハイエンド機「G7」が、第一等の推薦機種となっている。
そういえば、デジキャパのほうにもG7のことが載っていたはずとあちこち散々探すが、行方不明。あきらめてもう一冊同じものを買ってくる。案の定載っている。G7についての詳報だ。もちろん評判は良い。
早速「ヨドバシ・ドットコム」で実売価格を調べると、十月末発売になったばかりの「G7」が59800円で、ポイント割引が16%である。ということは実質5万円ちょっと。これは僕にとって大ショックである。
かつて「Gシリーズ」というと、パワーショット・カテゴリーの中では最高級機であり、山根一真が買ったり、私の師匠の奥飛騨さんが買ったり(G3)する、まぁ中級機狙いの私にとっては、高嶺の花の機械だった。
デジキャパに歴代のGシリーズ一覧が載っている。それで見ると、2000年10月のG1、翌年のG2が各11.5万円。こんな値段は私の間尺の外にあって、初めから問題外である。しかし、今回のように5万台となってくると話は別だ。
そうだ、これは、やはり今の12倍ズームを売って「G7」に乗り換えるべきではないのか? 最近大きな12倍ズームは敬遠ぎみで、タヒチでも山でも、もっぱら小さいIXYデジタル800ISばかり使っていたから。(この小型機の画質の良さは、タヒチの写真をA4に伸ばしてみてびっくりした。)
軽さが大事
さっそく今度は「価格.com」の方で、仕様、特に「本体の重さ」を比較する。
パワーショットS3 IS 410g (現有12倍ズーム)
G7 320g (G5は410gだったとか)
S60 230g (以前の愛機)
IXY DIGITAL 800 IS 165g (現有散歩用)
価格も大事だが、「軽さ」こそ購買のポイントだ。PCでも同じで、1.2キロ以下でないと買わない。(あと、PCの場合は、トラックポイント付きでないと買わない。)
かつての名機の系列が、今やこんなにも安く、またたったの300グラム強と軽くなったのは「シンジラレナ~イ」、晴天の霹靂、目からうろこである
ウム? 重い!
11/14火曜日に高尾山に行った帰りに、秋葉原に寄って12倍ズーム機をJP店に持ち込む。思ったより高めに買ってくれた。ただし点検に30分待てというので、その間近くのヨドカメ秋葉に飛んで行って、G7の実機に触る。マシンは小柄なのに、手に取ってみるとずしりと重い。いかにも「ハイテクが詰まっている」という感じだ。再びJP店に戻ってキャッシュを受け取り、時計を見ると1730。時間がない。後ろ髪を引かれながら、自宅に直行した。
さて夕食後、いそいそと事務所に下りて、ヨドバシ・ドットコムにカメラとスペア電池を発注する。その後、どう考えてもソフトケースは必要だと思い、翌日、手持ちのゴールドポイントで無料で発注した。カメラは10日待ちだそうだが、ケースのほうはさらに月末まで待ちだという。
翌11/15の夜、元さくらカラー北陸にいたT氏が、「カメラは最初の3000台は買ったらいかん」と言っていたが、私自身も昔から「ソニーの製品は、最初の5000台は我慢してその後にせよ」と散々言っていたことで、しかし自分のことになると、とにかく待ちきれない。そんなことは言っておれない。
思いのほか早く、、、
今日は18日。盛岡に来ている。昨夜ホテルに到着してから、ネットにつないで見ると、なんとヨドカメからメールが入っていて、「出荷のお知らせ」である。
十日はかかるとのことだったのに、これでは五日ではないか。案外早い。
出張から帰って、月曜日には実物を入手できる。いよいよあのずっしりと重い名機を手にすることが出来るかと思うと、つくづく嬉しい。思えばこれまで「ハイエンド」なんてものには全然縁のない私だった。これで「軽い、安い、目もとパッチリ」の写真が撮れるかと期待に胸膨らませて眠りにつく。
来ていた!
11/19日曜日の夜遅く、雨の中盛岡から帰宅すると、玄関の荷物受けに品物が届いていた。いそいそと取り出してみると、「G7」だ。気を落ち着けてゆっくりと開梱し、日付などの設定をして、電池をフル充電する。二枚ほど試写してみる。シャッター音が本格的。
やや重いし、落とすと悲劇なので、何はおいてもネック・ストラップを取り付ける。右はいいが、左がなかなか通らない。結局紙を通して、それにストラップを乗っけるようにしてようやく通した。へんな作りだ。
マニュアルがちゃちだが、これはほかの機種から直っていない。翌月曜日は終日雨で、本格的な試写は本日火曜日11/21となった。可愛いのに何でも出来る、「生意気」という感じのする機械である。
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(KK西研究所・所長 西 順一郎)
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