城ヶ崎海岸
7/02-03(土日)は、珍しく仕事がなかったので、家内と二人で、伊豆の富戸(ふと)という東海岸に、妻はダイビング、私はタヒチに備えてシュノーケリングの練習のつもりで出かけた。ところが、案に相違して、私は打ち寄せる波に揺られて10分もすると気分が悪くなり、海に入ったばかりだと言うのに、早々に上がってしまった。
後は、ウエットスーツを脱ぐために、漁港近くの温泉舟(漁船の形の温泉)に入った。これは想像以上に気分が良かった。
さて、二日目はどうやって時間をつぶすか? ふと考えると、この漁港から南へおよそ二キロのところに、有名な城ヶ崎海岸の吊橋がある。関東ではハイキングで昔から有名なルートなので、名前だけは知っていたが、ちょうど良い、今日行こうと思い立って、十時過ぎにダイビングの基地を一人で出発した。
もちろん日差しは強い。さいわい、林の中や森の中を通って行くので、助かる。途中、「ぼら納屋」という昼飯を食うのにちょうど良い江戸時代風レストランを横目で見ながら通り過ぎると、突然無人に近かったハイキングコースが、観光客の雑踏の中に飛び出した。
何百人、何千人という人たちがそれぞれどこから来たのか、この吊橋と断崖と灯台を目指して、集まってきている。
私の狙いは、橋の写真を撮ること。というのは、私が所属している「初心写」という写真クラブの年間テーマが「橋」なのだ。さいわい、海と断崖がきれいだったので、橋を入れて、美しい海の写真を撮ることができた。
九重・夢の大吊橋
盆帰りは、いつも黒川温泉である。翌日、これまた有名な「やまなみハイウェイ」を久住・牧ノ戸峠に登り、飯田高原を北へ、九酔峡へ慣れた道を取る。ナビが好きだ。いつもホンダのフィットだが、これに付いているナビも毎年進歩して、今年あたりのそれは、実にスムーズに、短時間でセットできる。昔の某社のゴリラは、悪夢だった。
いつも電話番号で入力する。ところが、これから行こうとする九酔峡近辺の大きな歩行専用吊橋(九重“夢”大吊橋)に電話番号はない。仕方なく、地図を見て、「震動の滝」に架かっているらしいので、震動の滝を50音入力してみると、これがまた簡単。ケータイ風の入力法である。
平成16年6月から同18年10月にいたる二年余の大工事で完成。長さ390m、高さ173m、幅1.5m。盛んに写真を撮っている私より早く渡りにかかった妻が、もう帰ってきた。「早いじゃん?」と言うと、揺れて揺れて、怖くて帰ってきたという。
少なくとも中間地点までは行かないと、と思って渡り始めた。右手には、立派な滝が二つほど見える。中間点には、風向・風力計が回っている。173mの谷間は、遠すぎて実感がない。
もうちょっとで対岸かと、渡りきってしまった。中国人らしい観光団が盛んに記念撮影をしている。思えば、七月の北海道でも、中国人観光団が帰ってきていた。六月までは、大阪でさえ、中国人のチの字も見えなかったのに。
長崎・眼鏡橋
昨年年末ごろ、「来年十月の旗の台祭りの写真部のテーマは橋」と言われてから、(橋なんか、興味ないな・・)と気が乗らなかったが、あるとき、そうだ、8/13、盆帰りのときは必ず長崎市に帰省するので、そのときに「中島川」に架かっている、観光的にも有名な「眼鏡橋」を撮ればいいや、と思いついて、ずっと考えていた。ついにその日がやってきた。ところがあいにくの天気。午前中は強い雨で、無理かなとも思われたが、午後からは一転、強い日差し。
渡辺家の墓参りを済ますと、私だけ、勝手知ったる中島川へ降りていって、撮り始めた。なんでも石橋が、14橋架かっているらしい。
まずいつも渡っている「古町橋」、南へ歩いて「一覧橋」。▼
その他名前を聞いたことのない橋が続く。いったい「眼鏡橋」って、もっと川上の方なのか、それとも川下なのか?
困りながら浜の町方向へ歩いていると、見慣れたデザインの懐かしい橋があった。写真ではよく見ているが、実物を見るのは、たしか初めて、、。
さすがにこの橋は、観光客の目玉になっているようで、親子、兄弟、若いカップルまでいろいろな人たちが集まってくる。
橋の欄干を撫でて、「これが眼鏡橋なんだよな!」と言い合っているような風情の親子。橋をバックに記念撮影をし合っている新婚さん。川へ降りて、恋人と写真を撮りあっている白い浴衣の娘さん、、。
夕暮れ時にこの橋に来て、それから浜の町を東へ歩き、油屋町の白水堂あたりで、白玉宇治金時(750円)などを二人で食べたらさぞ良いだろうな、と考えながら、一人で東横インへ帰った。
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昨日16日帰京して、今日は初の事務日。九州で撮ってきた写真を焼く。フジのHS20の超望遠は、秋のタヒチ用に買ったので、今回はそのテストを兼ねていたが、焼くのは初めてである。伊豆・城ヶ崎海岸の吊橋はキャノンのS90で撮ったので問題はない。問題は、今回初めて九州で撮ってみたフジである。結果は、悪くてがっくり。あれほどハードウエアはよく出来ているのに、なるほど皆さんが価格コム等で論議しているとおり、焼いてみるとたしかに白けた感じで、感心しない。ソフトで手直ししてみるが、もとがこれでは、、とタヒチ行きが暗くなった。
(KK西研究所・所長 西 順一郎)