北京科技大学へ!

10月13~16日の四日間、北京の科学技術大学にMGを教えに行った。同大学には約12年ほど前に広島の井辻さんが、MGハードを四台ほど贈呈し、同大学の「中日経済技術学院」(学部のようなもの)でMGが自主的にやれるように指導・協力してきた。

その間、2002年には、MG(管理者遊戯)の立派な教科書まで発行し、すでに6000部に達しているという。

前月も書いたとおり、ひょんなことから、井辻・中島両氏から「行かないか?」と提案があり、ちょうどその期間が空いていたので、簡単に意思決定したのだった。そしてこれまた前回も書いたとおり、私は胃腸が強いほうではないので、一番の心配は腹下しだった。(毎日、生水・生魚に注意して(お刺身などはスキップして)、事なきを得た)

隠岐に感激

さて、往路は成田を1055に発って北京に1335(現地時間、時差1時間)に到着する片道3H40の旅。途中、飛行ルートを見ていたら、御岳・白山の南を通って、福井から日本海に出る。その先は、2時間後に韓国・慶州の北、浦項の上空に入り、そこから北西に進路を変えて、韓国の上を斜め45度にソウルの西・仁川へ北上、黄海を越えて遼東半島・旅順のすぐ南の渤海を天津の上空へ。そこから再び斜め45度北西へ向かうとまもなく北京上空。はじめて見る中国の農村地帯が珍しい。

感激したのは、途中、山陰沖で、隠岐のすぐ南を通ったこと。隠岐や対馬はまだ見たことがないので、これはラッキーチャンスになるぞと、10分15分まえからカメラを用意して、隠岐の両島を狙う。空から見ると、メインの島後より、やはり多島海の島前の方がはるかにきれいだ。しっかり撮影できた。

談合が発生

科技大二日間の学生MG(四卓24人、男女半々)は結構きつかった。何がきついかというと、毎朝早いこと。600起床の700食事、730出発の800から1700まで講義というか、MG二日間。これはいつものテンポより1~2H早く、生体時計に合わない。

学生24人は、みな聡明で、教えるほうは楽だった。何はともあれ黙って第一期をやり、第二~三表の右左会計と第五表マトリックス会計をやる。みんな結構普通に付いてくるし、間違うところまで日本と同じ。

1030あたりからルール説明。このところは、私が日本語でやっていちいち通訳してもらっていたら時間がかかるので、折から大連から飛んできていた横山君に中国語で、これも中国語の翻訳済みルール表を説明してもらったところ、これが見事な機関銃のような中国語で、ここまで出来るのかとほとほと感心。

初日は、学生の都合でどうしても17時には終わってほしいというので、第三期は1710に終了。最低限PQを言わせたところまでで、決算は翌朝持ち越しということになった。

さてこのとき、第二期の低PQ者ばかりが集まったD卓で、三期、談合が発生。
一晩考えた末、二日目朝、開始と同時にD卓6人のP(平均単価)を再調査。見事にみんな32円以上だ。通訳の葉さんの勧めもあり、ここははっきり皆に「この件はCルールの21番に駄目と書いてある」と発表して、六人全員から特損50円徴収。発表と同時にクラス中がワァーッと沸いて、笑いの中に実行できたのには救われた。

ひたむきな感想文

「二日間のMGの授業が終わりました。私にとって、今回の授業は、私が大学に入ってから一番忘れられない授業だと思います。MGの発明者西先生と出会って、指導してもらって、本当に嬉しく、感動しました。この勉強の中で市場競争の真実性を感じ、私の経営理念が呼び起こされました。起業、そして経営の流れも学びました。MGの魅力がどこにあるかも分かりました。ありがとうございました。
西先生の理論と教育方法はとても素晴らしいと思います。勉強の各部分の重要性や面白さが勉強になりました。またMGの授業を受けたいと思います。」(聞くん、男、22歳)

「日本の先生方が学校に来てくださって、ありがとうございます。今回の勉強を通して、将来自分が会社を作るときに役立つと思います。今回の成績はあまり良くなかったけど、努力して成功させたいと思います。老師、我愛ニー、ありがとう。
今後日本語を勉強して、日系企業に入りたいと思います。もしチャンスがあれば、日本に留学したいと思います。」(王さん、女性、22歳)

「MGは人間の分析能力を高める効果があると思います。私の商品は初めなかなか売れませんでしたが、4期のゲームをしているうちにその原因を見つけて、うまく売れるようになりました。今後も学校でこの授業がありますので、もっと頑張りたいと思います。
西先生の授業は面白くて分かりやすいです。第一期の記入練習により、ゲームは簡単な数字を書くだけでなく、なぜこんな数字を書くのかということが分かりました。
ゲームのルールを知らずに、特別損失として50元罰金を取られました。これから、気をつけたほうがいいと思います。
このMGゲームの中で、みんな良い成績になりました。優勝の3名の学生の感想発表を聞いて、いろいろ考えました。今後もっと頑張りたいと思います。」(バン ナナさん、20歳、女性)

「MGは、非常に実用性にとんだ授業だと思います。それから、自分の潜在能力を掘り出す授業だと思います。仕事にも役立つと思います。こんな素晴らしい授業を中国に持ってきてくださったことに感謝したいです。」(任さん、女性、19歳)

「日本に留学したいと考えています。日本で、MGの授業にも参加したいです。日本でMGの理論を身につけて、中国に帰って普及したいと思います。」(ジァさん、21歳、女性)

「私の欠点のところがよく分かりました。保守的に経営すると会社は発展せず、儲けられないと思います。
西先生が発明した講義は、面白くて詳しいです。絵があって、例もあって、生活に近くて、とても分かりやすいです。 もしチャンスがあれば、また参加したい。そのときは絶対に良い成績になるよう、頑張ります。」(林珊珊さん、21歳、女性)

「西先生の授業は面白くて、とても楽しい雰囲気で勉強できました。そして分かりやすいです。」(余 映さん、女性)

「MGはとても楽しかった。こんな楽しい授業を通して、会計と経営の知識が勉強になりました。授業でいろいろ勉強して、だんだん自分の考え方も変わりました。この授業は、もっと広く普及してもらいたいです。先生も身体に気をつけて、また中国に遊びに来てください。」(楊 磊くん、20歳、男)

「二日間のMGの勉強で、マネジメントのもっとも重要なところは大胆・細心・敏捷であり、いろいろの知識で投資するということです。少なく投資してたくさん儲けて、自分の判断で経営するということが大切だと思います。」(陳蓉さん、24歳、女性)

「今日は、西先生の授業を聴いて、『会社の経営はすごく大変なことだ』と知っています。『PVQFG』5要素と、いろいろな大切なものがあります。」(張舟さん、女性、21歳、日本語)

「MGはただのゲームではなくて、現実と近く、経営管理ゲームだと思います。会社の儲ける重要な部分を学びました。西先生の講義は、分かりやすく論理的でした。面白くて好きです。授業では勉強できない知識を学びました。役立つと思います。」(ジァさん、女性、20歳)

「MGを勉強して、企業の管理と経営のキーワードを勉強できました。テキストの中では勉強できない部分が勉強できました。企業の管理者として、全部慎重に考えないといけないと理解できました。会社がうまく行くかどうかにこれは重要ですね。またグループの協力も重要だと思います。」(劉利廷さん、23歳、女性)

(KK西研究所・所長 西 順一郎)